【最終更新:2025年9月11日】本記事の店舗情報(営業時間・定休日・販売状況など)は変更になる場合があります。お出かけ前に各店の公式情報をご確認ください。
仙台 老舗和菓子“年表”ガイド:1675→1932→今
仙台の老舗和菓子は、創業年だけでなく“系譜”で見ると理解が深まります。本記事は、1675年(九重本舗玉澤)→1695年(熊谷屋)→1877年(村上屋餅店)→1879年(賣茶翁)→1932年(白松がモナカ)へと続く地元の系譜を年表で整理。さらに、地元目線の買い回り動線、行列・完売対策、賞味期限×持ち運びまで実務的にまとめました。
仙台の老舗和菓子とは?—4つの系譜で理解する
仙台駄菓子の流れ(熊谷屋/1695〜)
伊達文化のもとで育まれた素朴な菓子群が「仙台駄菓子」。熊谷屋は元禄八年(1695)創業の老舗で、くるみゆべしやねじり菓子などが看板。手堅い個包装と日持ちで、職場配布や遠方への手土産に強いジャンルです。
茶席菓子・上生菓子の流れ(賣茶翁/1879〜)
明治期に創業した賣茶翁(ばいさおう)は、丹波や備中産の豆を使った餡仕事に定評。上生菓子やどら焼き、麩焼き煎餅など、茶の湯文化に根ざした端正な一品が揃います。予約・品切れ時間帯の傾向を把握して訪問を。
餅文化דづんだ”(村上屋餅店/1877〜)
仙台の“ずんだ”文化を語るなら村上屋餅店。店頭で仕上げる「づんだ餅」は出来立て命。行列回避なら開店直後〜午前中が狙い目です。持ち帰りは保冷と揺れ対策を。
近代の看板銘菓(白松がモナカ/1932〜)
昭和7年創業の白松がモナカは、モナカとヨーカンで宮城を代表するブランドに。粒・白・胡麻・栗など定番の味が揃い、サイズ展開と詰め合わせの自由度が高く、フォーマルな手土産に最適です。
創業年でたどる早見表(年表)
店名 | 創業 | 代表銘菓 | 目安の最寄り |
---|---|---|---|
九重本舗玉澤 | 1675年 | 九重、霜ばしら、杜のゆべし | 地下鉄東西線 青葉通一番町駅 |
熊谷屋 | 1695年 | 仙台駄菓子、くるみゆべし | (本店:木町通エリア)/仙台駅エスパルB1売店あり |
村上屋餅店 | 1877年 | づんだ餅、通しぜんざい | 地下鉄南北線 五橋駅 |
賣茶翁 | 1879年 | 上生菓子、どら焼き、麩焼き煎餅 | 地下鉄南北線 勾当台公園駅 |
白松がモナカ | 1932年 | モナカ、ヨーカン、どら焼き | 市内多数/仙台駅エスパルB1 ほか |
絶対外せない老舗5選(歴史×看板×買い方)
九重本舗玉澤(1675)—「九重」「霜ばしら」の正統
伊達家御用菓子司を起源とする老舗。中でも冬季限定の「霜ばしら」は“飴の芸術品”。缶入りの繊細な菓子で、気温が下がる晩秋〜早春のみ製造・販売されます。通年の「九重」も定評。
基本情報
- 本店:仙台市青葉区一番町2-3-33(サンモール一番町)
- 営業時間:10:00〜18:00(イートイン13:00〜17:00)
- 支払い:各種キャッシュレス対応
- 備考:2024年10月に本店を移転・統合。最新の取扱・店舗は公式で確認を。
買い方TIPS:霜ばしらは入荷=即完売の日も。販売時期は公式告知をチェック。持ち運びは水平厳守・振動厳禁、保冷は常温管理の指示に従う。
[画像:九重本舗玉澤 本店外観/霜ばしらの缶の写真をここに挿入]
賣茶翁(1879)—上生菓子と餡の仕事
国産豆の風味を生かした上品な餡と、季節の主菓子で知られる一軒。人気のどら焼きや麩焼き煎餅は早い時間に品切れも。月曜定休・9:30〜18:00が基本目安。
基本情報
- 住所:仙台市青葉区春日町3-13
- 最寄り:勾当台公園駅 徒歩約9分
- 予約:季節菓子は電話・店頭での予約可(状況により変動)
- 備考:店内飲食は時期により休止の場合あり。最新情報は公式SNSで。
買い方TIPS:開店直後〜午前中が狙い目。季節菓子は予約・取り置きの可否を事前確認。
[画像:賣茶翁 外観/上生菓子の盛り合わせの写真をここに挿入]
村上屋餅店(1877)—出来立て「づんだ餅」
“ずんだ”ではなく「づんだ」表記。搗きたて餅に粗挽き枝豆餡が絡む名物は、待ってでも食べたい出来立ての味。イートインが混むため、開店直後〜午前中の来店が安心です。
基本情報
- 住所:仙台市青葉区北目町2-38
- 最寄り:五橋駅 徒歩約5分/仙台駅 徒歩約20分
- 営業時間の目安:9:00〜18:00(LO 17:30)/月・火・水定休
- 支払い:現金(キャッシュレス非対応の目安)
買い方TIPS:持ち帰りは揺れ・つぶれ対策を。遠方へは日持ちのする別商品を選ぶのが無難。
[画像:村上屋餅店 外観/づんだ餅の写真をここに挿入]
熊谷屋(1695)—仙台駄菓子の代表格
元祖・仙台駄菓子の老舗。くるみゆべしやねじり菓子は個包装で配りやすく、ゆべしは目安10日間の日持ち。仙台駅エスパル、仙台空港でも購入できます。
基本情報
- 本店:仙台市青葉区木町通2-2-57
- 直営売場:仙台駅エスパルB1/仙台空港ビル売店 ほか
- 営業時間:本店 9:00〜17:30(目安)/日曜定休 他
- EC:公式オンラインショップあり
買い方TIPS:配布用は個数の調整がしやすい詰め合わせが便利。アレルゲン表記を同封すると親切。
[画像:熊谷屋 外観/くるみゆべしの写真をここに挿入]
白松がモナカ(1932)—フォーマル贈答の定番
「白松がモナカ」「白松がヨーカン」など、名刺代わりの一箱。常温で10〜14日程度を目安に日持ちし、サイズ・味の組み合わせでTPOに合わせやすいのが強み。市内に多数店舗、仙台駅エスパルB1にも直営店があります。
基本情報
- 本社:仙台市青葉区大町2-8-23/市内直営多数
- 代表商品:モナカ(大納言・白あん・胡麻・栗)/ヨーカン ほか
- 備考:詰め合わせは相手の人数と甘味の好みで粒度・種類を調整
買い方TIPS:目上・ビジネスには中型〜大型+ヨーカンの組合せが無難。社内配布は小型×個数多めが喜ばれます。
[画像:白松がモナカ 外観/詰め合わせの写真をここに挿入]
季節・限定・完売情報のツボ
冬だけの「霜ばしら」—在庫と販売時期の読み方
「霜ばしら」は晩秋〜早春の気温と湿度の条件下でのみ製造される冬季限定。1日の製造量に限りがあり、入荷即完売も。販売開始・終了は公式告知が頼り。見つけたら迷わず確保を。
行事菓子(彼岸・端午・七夕)
彼岸や端午、仙台七夕の時期は行事菓子が登場。予約の可否・受取時間・保管方法を事前にチェックしましょう。
地元民が薦める“半日モデルコース”
午前:村上屋餅店(出来立て)→賣茶翁(生菓子)
開店直後の村上屋で「づんだ餅」を。食後は徒歩や地下鉄で賣茶翁へ移動し、上生菓子やどら焼きを確保。
昼:街なかで軽めのランチ
荷物を増やしすぎないよう、ランチは近場で。午後の買い物に備えて保冷剤を追加。
夕方:仙台駅エスパル or デパ地下で詰め合わせ
帰路で熊谷屋や白松がモナカの詰め合わせをまとめ買い。玉澤の生菓子・限定品は本店扱いを確認のうえ時間配分を。
アクセス・駐車場・混雑回避
- 公共交通:五橋・勾当台公園・青葉通一番町など、地下鉄駅から徒歩圏の店舗が中心。複数店を回る日は地下鉄&徒歩が最短。
- 駐車:中心部はコインP前提。短時間の路上停車は厳禁。重い詰め合わせは最後に購入。
- 行列・完売:出来立て系は午前中、人気生菓子は予約可否と取り置き時間を事前確認。
手土産シーン別おすすめ早見表
シーン | 推し銘菓 | 日持ち目安 | 持ち運び | 予算感 |
---|---|---|---|---|
取引先・上長宅 | 白松がモナカ(中〜大)+ヨーカン | 10〜14日 | 常温可/型崩れしにくい | 3,000〜6,000円 |
職場配布 | 熊谷屋「くるみゆべし」詰め合わせ | 約10日 | 常温可/個包装で配りやすい | 2,000〜5,000円 |
家族・友人への差し入れ | 村上屋餅店「づんだ餅」 | 当日 | 要保冷・揺れ厳禁 | 1,000〜2,000円 |
冬の特別な贈り物 | 九重本舗玉澤「霜ばしら」 | 約60日 | 常温管理/振動NG | 4,000〜9,000円 |
和の手みやげ全般 | 賣茶翁 上生菓子・どら焼き | 当日〜数日 | 要冷蔵・当日推奨 | 1,500〜3,000円 |
※日持ち目安は代表商品の一般的な目安です。実際の賞味・消費期限はパッケージ表示に従ってください。
よくある質問(FAQ)
Q. 駅だけで全部そろいますか?
A. 白松がモナカ・熊谷屋は仙台駅エスパルB1に直営あり。村上屋餅店と賣茶翁は店舗訪問が基本。九重本舗玉澤は本店中心の運営(移転・統合後)なので、駅での常設販売は要確認です。
Q. 飛行機に持ち込めますか?
A. 常温のモナカやゆべしは機内持ち込み可が一般的。生菓子は到着までの時間と保冷に注意。霜ばしらは振動に弱いので、機内では上部棚に置かず足元の安定スペースに。
Q. 閉店・移転の最新情報は?
A. 明治創業の石橋屋(仙台駄菓子)は2023年5月閉店。また、九重本舗玉澤は2024年10月に本店を移転・統合しています。最新情報は各公式でご確認ください。
まとめ・次の一手
仙台の老舗和菓子は、歴史と実用性の両輪で選ぶのが正解。出来立てを現地で、配布用は個包装、フォーマルは日持ち重視が基本戦略です。次は、駅・空港で揃う土産や季節菓子の最新情報もチェックして、抜かりなく準備しましょう。
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