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INTERVIEW

東北一のIT企業を目指して—株式会社ビーレンダ 佐藤大介社長インタビュー

仙台を拠点に、システム開発からゲーム制作まで幅広く手がける株式会社ビーレンダ。2023年2月の設立から約2年、代表取締役の佐藤大介さんは「東北一のIT企業」という大きなビジョンを掲げ、情熱を持って挑戦を続けています。今回は、佐藤社長に会社の事業内容や今後の展望について詳しくお話を伺いました。

東京から仙台へ—震災を機に地元で起業

——まず、佐藤社長の自己紹介をお願いします。

株式会社ビーレンダの代表取締役をやっております、佐藤大介と申します。もともとITシステム開発を20年以上続けておりまして、東京で働いていたのですが、東日本大震災を機に仙台に戻ってきました。20歳の時に上京して、震災があったのが27歳の時です。ちょうど会社を辞めていた時期でもあり、「このまま東京にいてもな」という気持ちもあって、家族もこちらにいたので仙台に戻って仕事をすることにしました。

——そこから起業に至った経緯を教えてください。

戻ってきてから35歳くらいまで、エンジニアとして会社員をやっていました。ただ、ゲーム開発に対する情熱があったので、一度会社を辞めて完全に専念してみたいと思ったんです。そこで一区切りついた後、フリーランスとして仕事を受けるようになりました。

いろんな案件をいただくようになって、一人でやる規模の仕事に限界を感じたんですね。それで会社にすることを決めました。

「ビーレンダ」に込められた思い

——「ビーレンダ」という社名は、一度聞いたら忘れられないインパクトがありますね。この名前に込められた思いを教えてください。

まず、やっぱりゲーム開発をやりたかったので、ゲームっぽい名前にしたかったというのがあります。それと、ゲームって一本のタイトルでも人によって遊び方がいろいろあるんです。クリアすることを目指す人もいれば、アイテムを集めることを楽しむ人もいる。そういう多様性があるように、社名もいろんな解釈ができる名前にしたくて、いろいろな意味を込めています。

ただ、それを自分から明かすつもりはなくて、個人で解釈してほしいなと思っています。皆さんそれぞれが思う「ビーレンダ」を感じていただければと思います。

3つの柱で展開する事業内容

——現在の事業内容について教えてください。

メインの事業は今3つあります。

1つ目が受託でのプログラム開発です。 会社に参画してくれる人材を探して規模を拡大しつつ、つきあいのある会社さんからシステム開発の仕事をいただいています。。

2つ目が「まいにちレコード」という保育園向けの情報共有システムです。 これを最近リリースしまして、直近でも導入していただいた保育園もあって、これから盛り上げていきたい自社運営システムになっています。

3つ目がオリジナルゲームの開発です。 今進行中で来年のリリースを目指しているのですが、最近結構いいクリエイターさんと知り合う機会が多くて、その方たちとチームを組んでいます。うちがパブリッシング、つまり市場に出す役割を担いつつ、開発全般を見て、来年のリリースを目指しています。

保育園と地域を繋ぐ「まいにちレコード」

——「まいにちレコード」は、どういう流れで開発することになったのですか?

前身となるサービスがありまして、そのサービスには開発協力という形で関わっていました。運営元の会社さんからサービスをクローズしたいという相談をいただいたときに、アクセスの中身を解析したところ、保育園で使用されている状況が比較的良かったんですね。それなら、うちの方でサービスを引き取って、保育園向けに機能を強化していって事業にできないかということで、引き継ぎという形でやらせていただくことになりました。

——保育園向けにどういうことができるサービスなのでしょうか?

一番の売りにしているのは、動画と画像を保育園と保護者の間で共有するサービスで、それが完全に無料でできるんです。ウェブサービスなので、PCでもできるし、各種スマホでも簡単にアップロードができます。

その収益化は保護者の方への広告表示で行っているのですが、広告の内容が地域に根付いた地元の企業に出稿していただいて、それを保護者の方に見ていただく。それによって地元企業の応援につながるという、三方良しのサービスを目指しています。

——地元企業を応援する仕組みなんですね。素晴らしいです。

とりあえず仙台から始めて、いずれ地域を広げていくという計画です。リリースは2025年9月に行いました。

ゲームは「総合エンターテインメント」

——オリジナルゲーム開発について、言える範囲で教えてください。アプリですか?PCゲームですか?

いろんなプラットフォームでリリースしたいのですが、まずはアプリ、AndroidとiPhoneで遊べるアプリです。どちらかというとライトユーザー向けで、あまりゲームをガッツリ遊ぶというよりは、気軽にストーリーがあって、そのお話を楽しんでいただけるような内容です。通勤時間などのちょっとした時間で楽しめるようなものを想定しています。

ストーリー性と、アーティストさんが結構いいアートワークを描いてくださっていて、音楽の方もすごくいい方がいて、その方たちと一緒に、ストーリー性のあるいいアプリを作っていきたいと思っています。

——ゲーム開発にはいろんな方が関わって成り立つんですね。

そうなんです。私の考えでは、ゲーム開発というのは総合エンターテインメントなんですね。アート、ミュージック、ストーリー、シナリオ、そしてプログラムやエフェクトなど、すべてが高いレベルで融合しないといいものができません。

なので一人でやるよりは、各方面のプロフェッショナルなクリエイターを集めて一つのものを作ることで、想像以上のものができると私は考えています。それをやりたいですね。

ARとAIの最先端に挑む

——開発以外にも、ARの取り組みや展示会などにも参加されているんですね。

それはですね、もともと私が新しいもの好きだったというのもあるのですが、会社と絡めて言うと、まずいいプロダクトを作るというのが念頭にありまして、そのためには最新技術を追いかけて積極的に取り入れていく必要があると考えています。

——ARやAIの取り組みについて、具体的にどういった活動をされていますか?

最近の例を挙げると、AIで出力したアート、絵画の上にARの3Dコンテンツを乗せて、ARで見て初めて完成するアートのようなものを展示しました。スマホなどの端末で見ると3Dコンテンツが出てくるんです。

最近は本当にすごくて、スマートフォンでもすごく細かいリアリティのあるものが動くようになってきています。それらを活用して融合させていくことが重要だと考えています。

20年の経験が生む「納得感のある見積もり」

——現在の会社の強みや、お客様に喜ばれている点を教えてください。

現在私一人で運営している会社なので、私の強みとほぼイコールになってしまうのですが、20年くらいシステム開発をやってきて、開発の相談を受けた時に、システム化するにあたってリリースまでの道筋をつけて見積もりを行うのですが、業界の経験が長いので、途中で出てくる問題や決めておかなければならないことの洗い出しの精度には結構自信があります。

そういった精度の高い見積もりができることで、お客さんの納得感が増してくると思っています。私自身の考えですが、ビジネスはウィンウィンが鉄則だと思っていて、双方が納得のいく内容で着地させることができるのが強みかなと思います。

「マインクラフト」のような会社を目指して

——会社の魅力について教えてください。

魅力というと、お客さん向けというわけではなく、働く人向けになるのですが、自分としてはゲームになぞらえると「マインクラフト」みたいな会社だと思っています。

マインクラフトは広い世界で自分でものを作ったり壊したりして遊んでいくゲームなんですが、例えるとそんな会社かなと思っています。今はとりあえず目の前の仕事と小さな事務所だけがあるんですけど、これから色々作ったり壊したりして、働く人にとって面白くしていく会社になればいいなと思っています。これから作っていく会社ですね。

「やりたいこと」が明確な人材を求める

——今後の人材採用について、どういう方を求めていますか?

人材として一番欲しいのは、まずやりたいことが明確に決まっている人です。例えばゲームを作りたいとか、自社サービスを作ったり運営する方に関わりたいとか、極端な話、うちを足掛かりにして起業したいという方でもいいんです。

そういう方は明確な目標があるのでサポートしやすいんですね。そういった方を求めています。

——経験者か未経験者かという点はいかがでしょうか?

とにかくやりたいことが明確に決まっていて、それに対して何かアクションをしている人だったら、ある程度何か身についていることがあるはずなので、そういったものがある方ですね。

例えば、実は来年の2月から参加してもらう、他業種からエンジニアに挑戦する若手がいます。業界未経験ながら、スクールや自主勉強でとても実践的な内容まで踏み込んで勉強していて、話してみるとかなり最近の技術も追いかけているし、必要なこともちゃんと身についているタイプの方でした。なので、今は技術がなくても、それに対して何かアクションを起こしている方というのはいいかなと思います。

——一緒に働くことで得られる経験や学びはありますか?

今一緒に仕事をしている他の会社の人も含めてですが、みんなビジョンとか目標を持って取り組んでいる方が多くて、そういった方たちが宮城にもたくさんいるということが分かるのではないかと思います。

「東北一のIT企業」というビジョン

——会社のビジョンや目標について教えてください。

まず一番にあるのが、東北一のIT企業にしたいということです。あとは、働く人が持っているビジョンを応援する会社になりたい。働く人がビジョンに向かっていく力を原動力にして動く会社にできたらいいなと思っています。

——なぜ「東北一」を目指すのですか?

それはですね、身近なエンジニアに「東北でIT企業といえば?」と聞いても、一社も返ってこない人がほとんどなんですね。それってやっぱり悔しいですよね。それがあって、「東北のIT企業といえばビーレンダ」と言われるような会社にしたいなと思っています。

変化の激しい業界だからこそチャンスがある

——今後チャレンジしたい分野はありますか?

言ってしまうと、すでにチャレンジしていまして、自社開発の「まいにちレコード」とゲーム開発ですね。そこをしっかり足元に固めて、ちゃんと収益化したりリリースまで繋ぎつけたりというのが、まず一番かなと思っています。

そのためにも技術分野でいうと、AIの活用がどうしてもキーになっていて、AIによって開発の仕方もガラッと変わってきているので、それについていくというのが重要かなと思っています。

——常に学び続けなければいけない世界なんですね。

AIもものすごい勢いでどんどん違うものが出てきているので、今と同じような開発を何年後かにはやっていないかもしれません。そのぐらい常に勉強し続けないとついていけない業界です。逆に言うと、それがチャンスでもあるんですけどね。

東北のために優秀なエンジニアを育てたい

——最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

とにかくうちはビジョンファーストで採用をしています。将来において明確なビジョンを持っている方と一緒に仕事をしたいなと思っています。カジュアル面談はいつでも受け付けているので、話だけでもぜひお聞きください。

来年の2月から3人体制になって、本格的に始動するのですが、私自身も教育に回って、東北のために一人でも多くの優秀なエンジニアを送り出す側になりたいなと思っています。


取材を終えて

20年以上のシステム開発経験を持ちながら、「東北一のIT企業」という大きな夢に向かって挑戦し続ける佐藤社長。ゲーム開発への情熱と、地域に根ざしたサービス展開、そして働く人のビジョンを応援するという姿勢が印象的でした。変化の激しいIT業界だからこそ、常に学び続け、新しい技術を取り入れながら成長を続ける株式会社ビーレンダの今後に注目です。

株式会社ビーレンダ
ホームページ:https://b-renderer.com/
設立:2023年2月
代表取締役:佐藤大介

取材・文:VOICE SENDAI編集部

 

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O.W

O.W

杜の都散策ライター

はじめまして、「Voice Sendai」でWEBライターを務めるO.Wと申します。仙台生まれ仙台育ちの地元っ子として、杜の都の隠れた名店から四季折々の絶景スポットまで、地元ならではの視点でお届けしています。特に牛タンや笹かまぼこといった郷土料理から、定禅寺ストリートジャズフェスティバルや七夕まつりなどの伝統行事まで、仙台の食と文化に精通。幼い頃から読書が好きで培った文章力と、地元への深い愛着を組み合わせ、歴史的背景や文化的価値も交えた深みのある記事作りを心がけています。プライベートでは市内各所のカフェ巡りが趣味で、仙台のコーヒーシーンにも詳しいです。「Voice Sendai」では「地元民だからこそ知る仙台の魅力」をモットーに、観光客だけでなく地元の方にも新たな発見をお届けできるような記事を目指しています。仙台にお越しの際は、ぜひ私の記事を片手に街歩きを楽しんでください。

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